JESD 日本うつ病就労移行支援協会

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2018-06-04

支援員がセミナーに参加しました!「多様な人たちが輝くためのパターン・ランゲージ」体験セミナー

こんにちは!JESD蒲田の支援員、藤本です。

 

このほど、川崎市後援、働くしあわせJINEN-DO様主催の『「多様な人たちが輝くためのパターン・ランゲージ」体験セミナー』に参加してきました!

 

JESDの運営会社である弊社、株式会社CAIの理念の一つが「個人の成長なくして会社の成長なし」。社員を色々な学びの場に積極的に行かせよう!という方針があり、入社2か月の私も研修に行かせていただきました。

 

今回はその模様をお伝えいたします!

 

「多様な人たちが輝くためのパターン・ランゲージ」、通称「キラパタ」って何?

 

こちらは、障害者雇用を受け入れる企業の方のために作られた、「問題が起こるパターンとその解決法」集です。

 

私たち就労移行支援事業所が行う、就職後に職場に長くいられるように支援する「就労定着支援」でも有効です。

 

障害者雇用の現場で起こる問題とその解決法を沢山集めて、パターン・ランゲージの手法を用いて抽象化し、どの現場でも使えるようにしたものです。

 

パターンランゲージって何?どの現場でも使えるってどういうこと?

 

…と思うのですが、実はそこ、言葉で説明するのが少々難しいのです。でも、体感するとその便利さがわかるものなんです。

 

なので、今回は「多様な人たちが輝くためのパターン・ランゲージ」体験セミナーなんですね。

 

今回は、「キラパタ」の威力をグループワークで体感させていただきました!

 

グループワークはJINEN-DO利用者様が「雇用された当事者」の役で参加!

 

このイベントを主催されているのは、就労移行支援事業所JINEN-DO様です。

 

セルフケアを非常に大事にされている事業所様です。

 

講師を担当してくださったJINEN-DO理事の北村様は、JESDで使っているセルフケアシートを含む川崎就労定着プログラム、通称「K-STEP」を川崎市と開発された方でもあるんです!

 

また、各グループのテーブルには1~2名のJINEN-DO利用者様が参加してくださりました。

 

利用者の皆様は、障害者雇用で企業に入った「佐藤さん」として、意見を出してくださったり、ロールプレイの相手を務めてくださります。

 

その中で、JINEN-DO利用者様のセルフケア力・自己開示能力の高さに舌を巻くのですが、それはまた後程…。

 

参加してくださったJINEN-DO利用者の皆様は、知らない人の前に出たり、その場で意見を述べたりしなければならなかったので、それなりにご負担があったかと思います。

 

本当にありがとうございました!

 

ワーク① 「活躍のアイデア会議」:「佐藤さん」はどうすれば活躍できる?

 

 

障害者雇用される「佐藤さん」がどうすれば活躍できるか?を、「佐藤さん」の入社までにみんなで話し合おう!というグループワークでした。

 

配布された資料の中に、「佐藤さん」の困り感(=今回の場合は障害の特徴)が記載された紙があり、そこに書かれた特徴をもとに、どうすれば「佐藤さん」が社内で活躍できるかを考えます。

 

北村様によると、「本人の努力」「周囲のサポート」「環境の工夫」のバランスを考えると良いとのことだったので、そちらも参考にしながら意見を出し合いました。

 

「人に話しかけることが不安と書いてあるから、毎日定期的に面談の時間をとればよいのではないでしょうか」

 

「疲れやすいのは、時間を決めて休憩をとることにするといいかもしれないですね!」

 

などなど、色々な意見が出てきます!

 

「『佐藤さん』ご本人の意見も聞いてみたいね」ということで、「佐藤さん」役のJINEN-DO利用者様に意見を聞いたりして、

 

「人に話しかけるのが不安な佐藤さんが話しやすくするには、どうすればいいか?」をグループの皆様と和気あいあい、考えました!

 

グループワークのメンバーは、私と同様に就労移行支援事業所からいらっしゃった方や、障害者雇用を考えている企業の方など、色々な立場の方がいらっしゃいましたが、かなり活発な意見交換ができました。

 

実はこれ、「佐藤さん」の障害の特徴がはっきりわかっているからできることなんです。

 

「佐藤さん」の問題をはっきりさせれば、対策もはっきりしてくる!「自分トリセツ」の威力

 

JINEN-DO様では、就職が近くなった利用者様については「自分トリセツ」を作成するそうです。

 

「自分トリセツ」には「障害の特徴」・「本人が行うセルフケア」・「必要な配慮」について記載されています。

 

先ほどのグループワークでは、この「自分トリセツ」のうち、「障害の特徴」の部分が記載されていたんです。

 

この障害の特徴が具体的だと、どういう対策をすればいいかアイデアが出やすいですよね。ワークをしながら、それを強く感じました。

 

(ただし、この『自分トリセツ』については、家電の取説のように一度読んだらしまわれてしまうそうなので、日々の業務の中ではJESDでいうセルフケアシート、「状態チェックシート」の方が大事とのことでした)

 

あれ、「必要な配慮」が書いてあるんだから、会議なんてせずにその「配慮」をすればいいんじゃないの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。

 

それは、うまく行かないんです。

 

上から「こうしろ」と言われても…。チームの中で考えないと受け入れは成功しない!

 

もし、皆さんがある日「こういう障害を持った人が来るから、これこれこういう配慮をして一緒に仕事をしてくださいね」と人事の方に言われたら、どう思うでしょうか。

 

とりあえず、湧いてくるのは「厄介ごとを吹っ掛けられたぞ、こっちの都合はどうしてくれるんだ!」という反感の気持ちではないでしょうか。

 

そんな状態で、障害者雇用として入ってくる方を、適切な配慮をしながら受け入れるということはできるでしょうか。

 

不安でいっぱいの状態で雇用された障害者の方は、その「面倒ごとを引き受けさせられた」反感でいっぱいのチームの中で、力を発揮できるでしょうか

 

だから、「活躍のアイデア会議」で生まれるチームワークや当事者意識が重要なんです。

 

それも「こういうことを聞いてきたから、みんなでアイデア会議をやってください」では、やはり反感を買ってしまうそうです。

 

「ちょっと会議をしてみようよ」と声をかけて、チームの皆さんに「どうすれば活躍できるか?」を考えて、コミュニケーションをとっていただくことが大切なのです。

 

今回のセミナーでは、「チームで25分の会議をすると、どれだけコミュニケーションが取れるようになるか?」を体感することも目的の一つでした。

 

1時間に10分は利用者様のリカバリータイム。決まった時間の中で、自分なりの方法で疲労を回復する。

 

さて、グループワーク①が終わった後は、「リカバリータイム」の10が取られました。これは参加してくださっているJINEN-DO利用者様が疲れを回復するための10分です。

 

JINEN-DOの皆様は、50分の作業の後に10分「リカバリータイム」を取るよう訓練なさっています。

 

「リカバリータイム」には、音楽を聴いたり、運動をしたり、睡眠をとったり…それぞれのやり方で疲れを回復されていました。

 

精神疾患の代表的な症状は「疲れやすい」ことですから、こまめに休憩をとることが大事なんです。

 

これは私の感想なのですが、1時間のうち10分休憩をとる、というのは実際に働き始めた後、周りの理解を得られやすいのではないかと感じました。

 

「疲れた時に適宜」だと、「あの人、いつも休んでいるように見えるんだけど…」という疑念につながりがちです。

 

時間が決まっていれば、「あ、今リカバリータイムの時刻だな」というのがわかるので、サボり疑惑は発生しないですよね。

 

皆さん、きっちり10分でセミナーの会場に戻っていらっしゃいました。

 

 

ワーク② 「大丈夫の確認」:自信を持って業務に取り組んでいただくには

 

次のワークは「大丈夫の確認」です。このワークと次のワークでは、ディスカッションののち、「佐藤さん」役の方を相手にロールプレイングをします!

 

仕事を始めて2日目、周りからは大丈夫そうに見えていても、実は自信がなかった「佐藤さん」に、どうすれば自信をもって業務に取り組めるかを「活躍のアイデア会議」で考えました。

 

こちらも、「本人の努力」「周囲のサポート」「環境の工夫」の3つの視点から何ができるかを皆さんと考えます。

 

「不安なこと、自信のないことは言うか、書くかしてもらえればいいんじゃないかな」

 

「周囲の人はプラスのフィードバックを多くするとよいのではないでしょうか」

 

「仕事を細かく分けて、それぞれの自信の有無をチェックシートに書いて見てもらうのはどうでしょう」

 

など、意見を出し合ったのち、グループのうち一人の方が代表して「佐藤さん」役のJINEN-DO利用者様を相手にロールプレイングをしました。

 

ロールプレイののち、「佐藤さん」役の方からもフィードバックをいただいたのですが、意外にも「プレッシャーをなくそうとした発言が実はプレッシャーになる」ということがあり、お声がけも一筋縄ではいきません。

 

事前にこのように皆で話し合っておき、声のかけ方も皆で共有しておくのが重要かもしれません。

 

ワーク③ 「できるが増える」:新しい業務にチャレンジしよう!

 

入社から2~3か月たった「佐藤さん」に、新しく電話対応の仕事をお任せします。「佐藤さん」もチャレンジしたい気持ちはありますが、電話には苦手意識があります。

 

苦手を乗り越えできることを増やすにはどうすればよいか「活躍のアイデア会議」を開いて考えました!

 

もちろん今回も、「本人の努力」「周囲のサポート」「環境の工夫」の3つの視点から何ができるかを考えます。

 

だんだん連帯感が生まれてきたことと、今回は業務の内容が「電話対応」という具体的なものなので、かなり意見が活発に出ます。

 

「とにかく電話に出て、適切な人につなぐことだけやってもらおう」

 

「みんな電話は怖い、という前提で、一歩踏み出してほしいよね」

 

「最初は電話がかかってきたら、隣の人が聞いてあげたらいいよね」

 

「ロールプレイやってみたり、マニュアルを作ると安心かも」

 

一通り意見が出たところで、今回のロールプレイングは、私、藤本が務めさせていただきました!

 

そこで感じたのは、「不安の中身を本人がわかって提示できると、こんなに一緒に仕事をするのが楽なんだ!」ということでした。

 

「不安の中身」がはっきりわかると、対処が非常に楽になる。JINEN-DO利用者様が実践する「不安を明確にする方法」!

 

「電話対応をお任せしようと思うのですが、どうですか、やってみたいですか?」と聞けば、「やってみたいけれど〇〇が不安なんです」とすぐに返事が返ってきます。

 

そうすると、その方の不安が解消できる案をすぐ考えることができ「では、その場合は〇〇していただければ対応しますから、ご安心ください」と言えます。

 

さらに「佐藤さん」の方から「ロールプレイングもしていただけると嬉しいのですが、できますか?」と提案がありました。

 

「では明日の朝、ロールプレイングを設定しましょうか」と、とんとん拍子に話が進みます。

 

たまたま、「佐藤さん」役をしてくださった方が電話対応に苦手意識があり、「何が不安か」をはっきり持っていらっしゃったということはあったとは思います。

 

ですが「自分の持つ不安が何かをはっきりわかっている」ということが、これほど就労をしていくうえで大切なのか、と実感した一幕でした。

 

そのJINEN-DO利用者様が何をしているのかというと、自分が不安に感じていることを全部、「できていること」と「できていないこと」で色分けして付箋に書き、ノートに貼っていくのだそうです。

 

そうすると、自分が一体何に対して不安に思っているのかが明らかになるそうです!

 

今回はその付箋を貼ったノートはお持ちではなかったのですが、機会があったら是非見たいものです。

 

適切にリカバリーを申告するJINEN-DO利用者様に舌を巻く!

 

また、この利用者様は、「私は〇〇が苦手という特性があるので、△△させていただきます」と、適切なタイミングで簡潔に自分の説明をして、セルフケアの行動をとられていました。

 

これだけ的確に自分の状態を伝えられるようになるために、どれだけの訓練を積まれたのでしょうか。

 

JINEN-DO様では朝と昼に自分の状態について簡潔に報告をしているそうで、そういった毎日の積み重ねがセルフケア力の高い方を輩出しているJINEN-DO様の特長だと感じました。

 

もちろんこのセミナーは「キラパタ」の体験セミナーではあるのですが、JINEN-DO利用者様のプロモーションの場でもあったようです。

 

JESDでも、利用者様によりセルフケアの力を高めていただくために参考にしていきたいと思います!

 

「キラパタ」を体験して感じたこと

 

一通りグループワークを終えて、参加者の感想を共有しました。

 

そして、私を含め、参加者のうちのかなりの方が感じたことが、「キラパタ」を実践する会社は、障害者だけでなく全ての新入社員が活躍できる職場だろうな、ということでした。

 

今回のグループワークのように「直属の上司だけでなく周囲の同僚(=職場サポーター。最初はボランティアや、職場の面倒見のいい方にお願いする)」が新しく入ってきた方をフォローすることも「キラパタ」の一つなのですが、実はこの「職場サポーター」うまく回っている職場(障害者雇用をやっている職場に限りません!)には必ずいらっしゃるんだそうです。

 

そういう方、皆さんは覚えがありませんか?

 

私も前職にとても面倒見の良い先輩がいて、その背中を見て育ちました。今考えると、その先輩がいわば天然の「職場サポーター」でした。

 

今回の「キラパタ」グループワークでも、その先輩が私にどんな風にしてくれていたかを思い出しながら対応し、有効だった部分がかなりありました。

 

そのほかのパターンも、「入社したばかりの不安をどう解消するか」「新しい業務を任せるには」など、すべての新入社員にトラブルがある可能性があるものです。

 

確かに、障害のある方には、本人と話し合ったうえで一定の「配慮」が必要です。ですがそれ以外に、その方が職場に定着するために必要なことは「職場にいる、面倒見の良い方」がやっていることと同じ。

 

逆に言えば、「職場にいる面倒見の良い人って、どうやって新入社員が職場で活躍できるようにしているの?」が書いてあるのが「キラパタ」だったりするのです。

 

これは、就労移行支援として定着支援をしたり、新しく利用者様を受け入れる際に使えるだけでなく、JESDに新入社員が入ってきた際にも使えるな…。

 

そう感じた、「キラパタ」体験セミナーでした!

 

↓「キラパタ」セミナーのご案内はこちら

http://www.city.kawasaki.jp/350/page/0000068524.html

 

これからも、よりよい障害福祉サービスを提供するために、さらに自己研鑽を重ねていきたいと思います!

 

JESD蒲田

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