JESD 日本うつ病就労移行支援協会

『働く人が持っている権利』『仕事をするうえで自分を守る法律』皆さんはご存知ですか?障害を持って仕事をする上で権利や法律、制度等を知っておくことは自分を守ることに繋がります。安心して就職するために、私たちが持っている権利、自分を守る制度について触れてみましょう!

2018-06-08

ビジネスマナー講座『働く人の権利とは?』

こんにちは!JESD(ジェスド)新横浜の就労継続支援A型で働いている市川です!

最近ブログを執筆する機会が多いのですが、文章作成や編集の業務が好きな私は「あーでもない、こーでもない」と悩みつつ、楽しみながらこの文章をタイピングしております^^

「誰かの役に立つもの」を作るうえでの悩みや迷いは、私にとっては「良いストレス」なのです(没頭して疲れてしまう癖は修正していきたい所存です^^;)

 

今回のタイトルの一部『働く人の権利』

ちょっと難しそうですが、これは仕事をするうえでとても大切なことなのです。権利、制度、法律…ついつい敬遠してしまう方も多いのではないかと思います。実は、恥ずかしながら私もです。

 

5月16日、ビジネスマナー講座『働く人の権利とは?』が行われました。

(講師:岡村支援員)

講座の目的は

・働くうえでの自身の権利をきちんと知る。

・自分を守る制度や法律を知ったうえで、安心して就職する。

 

仕事をするなかで「自分は企業に雇ってもらっている」という意識から、職場で委縮してしまうことは珍しくありません。しかしそれによって損害を受けたり、尊厳を脅かされたりするのは避けたいですよね。そうならないための知識を身につけよう!という講座でした。

「難しそう」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、ぜひこの機会に(要約した内容にはなりますが)障害者の雇用や労働、権利や制度について、私と一緒に触れてみましょう(^◇^)


↑岡村支援員^^

障害者の雇用状況

さっそくですが『障害者雇用促進法』というものをご存知ですか?

この法律の目的は「障害者の雇用を促進するための対策や、職業リハビリテーションなどいろいろな対応策を通して、障害者の職業の安定を図る」というものです。

この法律には、ある決まりごとがあります。それが『法定雇用率』というものです。

これは簡単に説明すると「企業の従業員45.5名に対して障害者を1名雇用しなさい」という決まりごとです(この割合は2018年5月現在)。

この割合は今後上がっていく予定です。ちなみに障害の種類による雇用状況は…

ご覧の通り、精神障害者の割合は少ないのが現状ですが、増加率で見ると年々上昇傾向にあるのです。

「今後増えていく=精神障害者を含む障害者の雇用に積極的な企業は多い」

こう考えると就職に対する不安が少し軽減されませんか?

 

差別の禁止と配慮義務

またしても硬い見出しとなってしまいました(^^;)
しかしこの項目では、安心感を持った就職・就労に結びつくことをご紹介いたしますので、ぜひご一読いただきたいのです…!

 

さて、前の項目で障害者の雇用状況を確認しました。では、実際に働く現場ではどのような配慮がなされているのでしょうか?
キーワードは2つ

障害者差別の禁止

合理的配慮提供義務

いずれも障害者雇用促進法で定められているものです。

『障害者差別の禁止』はイメージしやすいですね。「障害者であることを理由にした排除や、不利な条件で扱うこと」などを禁止するということです。要するに「平等に扱いなさい」ということですね。

では『合理的配慮提供義務』はどうでしょうか。

これは一言で言ってしまえば「特別扱いしなさい」ということです。具体例を見てみましょう。

 

▶1時間以上連続して業務を行うと強いストレスを感じ、業務効率が落ちてしまう。

休憩時間の配分を調整し、1時間おきに休憩できるようにした。

 

▶一度に多くのことを理解して行動するのが苦手。

仕事の内容を一つずつ簡潔に指示する、複雑な指示内容等についてはメモなどで示す等、部署内で個別性に合わせた業務指示を行った。

 

…なんとなくイメージできますか?「障害を持っているが故に起こる困りごとに対しては、しっかりと配慮をしなさい」ということです。安定して長く働いてもらうために必要な配慮ですから、とても「合理的」ですよね。

 

こんな疑問、ありませんか?

ここまでで、障害者雇用の現状や企業側の配慮義務などに触れました。
就労にあたっての不安や緊張を少し緩和してくれる情報もありましたね。
ところで、次のように思った、または今まさにこの状況だという方はいませんか?

「精神障害があることを隠して就労しているけど、大丈夫かな…バレたら解雇されるのかな…」

これは、実際にとある弁護士さんが受けた相談内容なのです。
何を隠そう私(市川)もこのような状況になったことがあります。

仕事をするうえで障害者をフォローしてくれる制度や法律があることはわかった…でも職場には、障害があることを隠して仕事をしている…これって悪いこと?バレたらどうなるの?まさか、クビ…?

 

さぁ、皆さんはどう思いますか?

隠すことは悪いこと?それとも問題ない?

岡村さん、正解をお願いします!

…ということでした!

就職活動や仕事をするなかで、障害があることに負い目を感じてしまう人は少なくないと思います。しかし、実際には「合理的配慮」をしてもらえるケースは多いのです。

厚生労働省のWebサイトで障害者雇用促進法の詳細や、合理的配慮の事例集を読むことができますので、もっと知りたいという方はアクセスしてみてください^^

以下のリンクから厚生労働省Webサイトの該当ページにアクセスできます。

──厚生労働省Webサイト 障害者雇用促進法の概要ページ──

 

困ったときには?

制度や配慮義務があるとはいっても、企業との間で問題が発生することはありえます。そんなときの解決手段を簡単にご紹介しようと思います。

行政等による紛争解決手段

裁判所を利用した紛争解決手段

行政(ハローワーク、労働基準監督署)を利用する場合、費用はかかりませんが、解決手段に法的な拘束力はありません(助言、指導、勧告など)。

裁判所を利用して訴訟を起こせば、損害賠償や解雇無効を求めることもできます。しかし時間とお金がかかります。どちらも一長一短。もし利用する場合はよく吟味する必要がありますね。

相談窓口としては『都道府県労働局の労働相談窓口』『法テラスの弁護士相談』などがあります。

※法テラスとは…「法の専門家に相談したいけれど経済的に余裕がない」という方を支援する総合案内所です。条件(収入が一定額以下)に当てはまる場合は無料で弁護士や司法書士による法律相談を受けることができます。

 

集中、集中…!講座の様子!

講座の内容(要約版)を一通りご紹介したところで、当日の様子をちらりとお見せしますね^^

今回の講師である支援員の岡村さんが、障害者雇用や就労の現状を説明しながら、対応策や制度を説明しています。

岡村支援員の冷静な力強さを感じる一面です…!

(唐突なJESDスタッフPR)

利用者の皆さまも集中して受講しています。誰かが質問をすると「あ、それ確かに気になる」と声が漏れたり、法律に詳しい利用者さまが「こういう規定がありますよ」と教えてくれたりする場面もありました。

講座終了後に感想を求められると「障害者雇用の現状やトラブルの具体例を知ったことで少し不安になった」とお話される方もいらっしゃいました。たしかに、自分の将来に直結する内容だけに、緊張や不安を感じるのは自然なことだと思います。

しかし、就職して仕事を始めたときにどのようなハードルが発生するのかを把握しておくことは、とても大切なことですよね。

 

たとえ厳しさを伴う事柄であっても目を背けず、講座を通してみんなで学び、「こんなときはどうしたら良いのか?」を考えて、安心感のある就職に結びつけていく。これはJESDで行われているビジネスマナー講座の魅力のひとつです。

「できれば目を背けて避けて通りたいなぁ…」そう思うのが人情というもの。しかし就職して仕事を進めるなかで、自らの人権にかかわる壁にぶつかることは珍しくありません。そんなとき、権利や制度を知っておくことは自分を守ることにつながります。

法律や制度を知ることは人によってハードルの高いものかもしれませんが、安心して働くために一歩踏み出してみるのも大切だと思います(´v`)

ひとりで学ぶのは大変でも、みんなで学べば怖くない!それもまたJESDの講座ならではの利点ですね。

今回も実りある講座をありがとうございました^^

 

※ブログ内の写真及び文章に関しましては、ご本人同意のもと掲載させていただいております。

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