JESD 日本うつ病就労移行支援協会

横浜事業所 5人目の卒業生となるAさんに、JESDで過ごした4カ月を振り返ってもらいました。

2018-04-17

一般就職内定まで4か月!今年度初の卒業生が旅立ちました!

4月も半ばを過ぎました。

新入社員の皆さんが、少し仕事に慣れてくる頃でしょうか。

 

ここJESD横浜のビルでも、研修を受ける新入社員を見かけました。

彼らの希望と不安が混ざった表情を見ると、心の中でエールを送りたくなります。

新入社員の皆さんが社会人としての一歩を無事に踏み出せますように…。

 

 

JESD横浜にも就職が決まり新しい一歩を踏み出す方がいます。
今年度初の卒業生となるAさんです。

 

 

 

 

 

朝と夕方事業所の空きスペースで必ず筋トレを行ストイックな一面と
セルフケアシートを緻密に使いこなす、熟練職人のような一面をもつAさん!
今日はそんなAさんにインタビューをしました。

 

 

就労移行支援事業所を知ったきっかけ

 

長く勤務していた会社を退職し、ご自分を見つめなおす機会を得たAさん。

いろいろな情報を集めご自分の障害について理解を深められました。

その頃に読んだ書籍で就労支援事業所の存在を知ったそうです。

 

 

Aさん

「本を読んだのがきっかけで、就労移行支援事業所に通ってみたいと思うようになりました。約1年半前からいろいろな就労移行支援事業所を見学しました。本の中で紹介されていた就労移行支援事業所を皮きりに全部で10か所以上の事業所を見学したと記憶しています。」

 

「しかし、自分に合いそうな事業所には出会えませんでした。そこで就労移行支援事業所探しは一旦やめて、勉強にシフトしてみました。すると思った以上に勉強が進み、簿記2級の試験に合格しました。以前受けた適職診断で数字に関する仕事が自分に合っているという結果が出たので、数字を扱う仕事を探し、新しい職場で働くことになりました。

 

 

支援員

「ご自分に合う事業所はなかなか見つからなかったようですが、その後資格を取得され就職も決まり、なんだかトントン拍子に進んでいる感じですね。その後、JESDに通うまでの間に何があったんですか?」

 

 

Aさん

「新しい職場で要求される仕事は水準がとても高いものでした。それでも勉強を重ね業務をこなしていたのですが、精神的にきつくなり仕事を続けるのは難しいと判断し、数か月で退職しました。」

 

「その後しばらくは何も手につきませんでした。しかしある時

『このまま何もしないのはマズイ!』と感じ、再び就労移行支援事業所探しを始めました。」

 

 

JESDを選んだ理由

 

支援員

「再び就労支援事業所探しを始め、JESDに見学に来られたんですね。数ある事業所の中からJESDを選んだ理由を聞かせてください。Aさんが見学に来られた時に対応した西東支援員によると、見学者対応の時間がかなり長かったと聞いていますが…」

 

 

Aさん

「そうなんです。見学の時には1時間半から2時間くらい色々と相談をしました。今思い出すと細かい質問をたくさんした気がします(笑)。」

 

「私は当時、障害者であることを隠して働くか、オープンにして働くかを決めかねていました。西東支援員は双方の違いを丁寧説明してくれて、どちらの働き方を選んでも支援します、と言ってくれたんです。他の事業所の多くは『どちらか決めてほしい』というところや『オープンでないと支援できない』というスタンスでした。私はじっくりと考えて物事を決めたい性格なので、まだ決めなくてもいと言われたことがJESDに決めた大きな理由です。」

 

「それから、カリキュラムが決まっていないことも魅力的でした。私は自分で学びたいことがあったので、自分なりのカリキュラムを作って訓練をしたいと思っていました。JESDの個別支援のスタイルは私にはぴったりだったんです。」

 

 

ご自身の障害をオープンにして障がい者雇用で働くか、障がい者であることを伏せて一般雇用で働くか、それとも一般雇用だが障がいをオープンにするのか…JESDでは利用者様がどのような働き方を選ばれても支援をします。

 

それぞれにメリット、デメリットはありますが、その中でご自身が働きやすい環境、生活しやすい環境を選ばれるのがベストだと考えているからです。

 

 

JESDでの過ごし方

 

Aさんは自己管理能力がとても高い方です。

次はAさんがJESDでどのように過ごされたかを伺いました。

 

 

支援員

「Aさんは、曜日別にご自身の訓練プログラムを作られるなど、JESDでの過ごし方にも様々な工夫をされていたようですが、それについて聞かせてください。」

 

 

Aさん

「私は障がいの特性上、プログラムを組みそれに従って動くほうが動きやすいんです。そのためにプログラムを曜日別に作りました。例えば、月曜の午前中は資格の学習、午後はパワーポイントを学ぶ、といったような大まかなプログラムです。」

 

「通所を始めた12月ごろは生活のリズムが乱れていたのですが、午前中にやらなければならないことがあると決めたことでしばらくすると生活リズムも整い、通所するのも楽になりました。」

 

 

支援員

「ご自分の障害の特性について学び、自己理解を深めることでAさんに合ったプログラムを作られたんですね。そのほかにも、AさんはJESDで使用しているセルフケアシートをカスタマイズされていましたね。」

 

 

セルフケアシートの活用

 

 

Aさん

「セルフケアシートの存在は私にとって大きなものでした。もともと、何かを記録することが好きなので、セルフケアシートを毎日つけることに抵抗はありませんでした。」

 

「最初は体調を管理するという目的で記録していましたが、セルフケアシートをカスタマイズして毎日の学習時間、トレーニングの回数、睡眠時間などを記録することにしました。自分でも驚いたのですが、学習時間の記録を始めたことで、日々の学習時間が自然に増えていき集中力も高まったんです。シート上で学習時間が増えていく様子を見るのが楽しくなっていきました。」

 

「それに、セルフケアシートのカスタマイズはエクセルの勉強になるので、他の利用者様にもお勧めです。」

 

 

JESDでは、利用者様全員にセルフケアシートを記録していただいています。

記録することでご自身の体調とメンタル状態を確認することができ、状態を関係者に分かりやすく伝えることができるようになります。

 

Aさんの場合は体調、メンタル面だけでなく多方面からご自身の状態を確認できるようにカスタマイズされました。

 

ご自分の生活リズム、行動がどのように絡み合っているのかがわかるだけでなく、記録することで体調、メンタル面がどんどん安定していきました。Aさんは、セルフケアシートを記録することはレコードセラピーとしての役割も果たしてくれるのではないか、とおっしゃっています。

 

 

支援員

「Aさんはセルフケアシートの中に、学習時間の長短により仮想でお金がたまっていく、というゲームのような欄を設けられていますね。とても面白いと思いました。」

 

 

Aさん

「そうなんです。1日あたり50分以上の学習時間でお金が発生し、1週間あたり300分以上学習すると仮想でたまった金額を報酬と捉え、実際に報酬分の金額でお菓子を購入していました。まさにゲーム感覚です。」

 

 

 

 

スレンダーなのに、意外と甘いものが好きなAさん。セルフケアシートをゲームと捉え楽しんでいる姿は、まさにセルフケアシートの達人です!

 

 

就職活動について

 

Aさんは昨年12月に通所をはじめ、1月下旬から就職活動に入りました。事務スキル、セルフケア、コミュニケーションスキル、どの点も十分クリアできる能力をお持ちでしたが、これまでに応募した企業は30社。簡単な道のりではありませんでした。就職活動についてお聞きしました。

 

 

支援員

「Aさん、ずばり、就職活動は大変でしたか?」

 

 

Aさん

「学生の時に就職活動の経験が少なかったせいか、苦手意識が強いです。面接の前に想定問答集をつくり、最初は質問に対する答えを丸暗記しました。そうしないと不安だったんです。実際に、思いもよらない質問をされ、答えられないことが何度もありました。」

 

「しかし、JESDで面接の訓練を重ねることで少しずつ慣れていき、面接が以前ほど苦手ではなくなりました。面接の訓練は、やればやるほど身に付きます。100回でも、1000回でも、時間の許すかぎり面接訓練を受けたかったです。」

 

 

JESDの面接訓練で面接に対する苦手意識を払しょくしたAさん。

 

最終的には2社の内定を勝ち取ることができました。

どちらも大手の企業ですが、何より素晴らしいのが、企業の方がAさんを高い能力を認めて下さっていることです。

企業の方は「ぜひうちで働いて、Aさんの能力を生かしてほしい!」とおっしゃっています。

 

支援員として利用者様が就職先に必要とされることはとてもうれしいことです。

Aさんが何事にも真面目に、ストイックに取り組んでこられた結果だと思っています。

 

 

JESDの仲間に向けて

 

物静かなAさんですが、電話応対講座でのロールプレイでは、いきなりアドリブを入れてくるなどお茶目な面も見せてくださり、他の利用者様を笑わせてくださいました。そんなAさんから仲間に向けての言葉をいただきました。

 

 

Aさん

「私はコミュニケーション能力が高いわけではなかったのですが、皆さんとお話をすることでいろいろなことに興味を持つことができました。特に自分の好きな音楽についての会話は刺激になりましたし、皆さんから話しかけてもらえるのはうれしかったです。」

 

「ここに通われている方は、仕事さえしなければ、ここまで苦労はしなかった、という方が多いのではないでしょうか。私もそうです。そういう意味においては、他の利用者の方々とは詳しい話をしなくても苦しみを共有できていると感じています。仕事は、もしかしたら苦しいことの方が多いのかもしれません。それでも私は頑張っていきたいと思います」

 

「自分一人では空回りばかりで就職もうまくいかなかったと思います。支援員をはじめ皆さんがいたから自分の軸が安定し徒労感が薄まりました。JESDで過ごした日々に感謝して、これから頑張っていきたいと思います」

 

自分一人ではなかった、とおっしゃるAさん。支援員だけでなく、利用者様方の存在もAさんにとっては大きなものだったんだと感じられる、力強い言葉で締めくくって下さいました。

 

 

Aさんは4か月のJESDでの訓練を経て卒業されます。

 

内定までの道のりは決して楽なものではなかったはずです。しかしひたむきに努力を続け、希望の企業に就職することができました。

真面目に取り組み続けるAさんの姿は、本当に尊敬できるものでした。

 

Aさん、おめでとうございます!!

どうか新しい場所で存分に力を発揮してくださいね。応援しています!

 

 

 

 

ご興味がある方はどうぞ、お気軽にお問合せ、見学などお越しください。